中高年の膝痛は遺伝するか?
中高年の皆様、膝に痛みはありませんか?歩き始めに痛い、階段を降りる時に痛い、正座がしにくい、などの症状は関節炎によるもので、その大半は軟骨の加齢変性から起こるものです。わが国で700万人以上いると言われています。症状が進行してくると水がたまったり、動きが悪くなったり、膝に変形がきて日常生活に支障をきたすようになります。
結論から言いますとかかる変形性関節症は遺伝的因子と環境因子の相互作用により発症する多因子遺伝病と定義ずけられてきています。現在、数種類の感受性遺伝子が、知られておりこのDNAを持つ者は、軟骨組織が機械的ストレスに弱く関節症発症のリスクが高くなると考えられています。治療も遺伝子レベルでのオーダーメイド医療が近い将来できると思います。
治療に関しては、軽症のうちは保温、機械的ストレスの回避、筋トレ、体重のコントロールにつきます。症状が進行してくれば、もよりの整形外科を受診ください。